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カナイケイスケ

サーカス・アーティスト「金井ケイスケ」、またはパフォーマー「ケイスケ」のページ

2007 07/29

サーカスアートの国 パート1

2001年7月に書いた文章を久々に読んでみた。
あれから6年経った。現在のフランスサーカスの現状や日本での可能性をその頃と比較してみたい。                                                                                thumb_1185652570.jpg


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2001年7月
フランス国立サーカス大学/CNACでの研修報告

サーカスアートの国フランス

現在のフランスは「サーカスアートの国」といってもいいくらいサーカスが盛んです。一時はテレビなどのメディアに押され、一部のサーカスファン以外にはあまり見向きもされない時期がありました。しかし、1970年代に若い演劇人達が舞台を飛び越し、野外や街頭、さらにテントでパフォーマンスをするようになったのです。彼らはセリフの代わりに肉体を使ってダイレクトに観客にアピールしました。それはアクロバットやパントマイムなどの、サーカスで行われている芸です。彼らは幅広い層の観客を集め、老若男女が彼らの公演を観に来るようになりました。このようにしてサーカスアートは誕生しました。

このムーブメントは一過性のものではなく、世界中に広がりました。カナダの「シルク・ドゥ・ソレイユ」」、オーストラリアの「サーカス・オズ」、アメリカの「ビッグアップル・サーカス」、ドイツの「ロンカリサーカス」などがこの時期に誕生しました。この流れを汲んで、フランス各地で私立のサーカス学校が生まれ、86年には国立のサーカス大学が設立されたのです。

僕は日本人として初めて、この学校に入学しました。フランス人がこの学校に入るためには、パリにあるロニー高校(2年生)を卒業しなければなりません。さらにロニー校に入るために2~3年間、準備学校へ通う必要があります。もちろん優秀者しか進学できません。その結果、毎年の大学入学者は20人程度になります。

大学に入ると自分の専攻を選ぶのですが、ぼくはクラブジャグリングにしました。これは小型のボーリングの形をしたピンを、お手玉のように空中で回すテクニックです。これはもともとサーカスや大道芸で発展してきましたが、僕はさらに体の動きを加え、より芸術的に表現する事を目標としました。ちなみに他の生徒は空中ブランコ、綱渡り、アクロバットなど多種多様です。

授業は午前中、専攻のテクニックを磨き、午後は学年全員で演劇、ダンス、音楽などの実技のほか、演劇史、サーカス史、経済、経営、広告など幅広い学科を学びます。海外留学生にはフランス語の教師もつけてくれます。専攻の授業は教師とマンツーマンに行われるため、教師の数が生徒数をうわまわる事もあります。

学校生活ははっきり言って大変です。僕の場合、まずフランス語が壁になりました。専攻はいいとしても、学科ではかなり高度な理解力が求められるため、語学教師にはずいぶんお世話になりました。おかげで今はまったく不自由しなくなりましたが。
遅刻や欠席にも厳しく、3年間で4回までしか許されていません。5回目は退学です。授業中の怪我でも場合によっては自己責任とみなされるので、ただでさえ少ない生徒がさらに減っていきます。ちなみに僕の学年はこの2年間で6人退学になりました。

しかし厳しいばかりではありません。課外活動では頻繁にオペラ、バレエ、コンサートなどを観に行きます。オルセー美術館やオペラ座なども見学しました。さらに素晴らしい事に海外遠征もあります。僕たちはアメリカに行き、ルイジアナ州で公演をしました。地元の学校の子供たちに、パントマイムやアクロバットを教えて喜んでもらえたのが印象に残っています。

学外生活に話しを移しますと、とっても快適です。
学校はパリから電車で約1時間半のシャロン・オン・シャンパーニュにあり、ここはシャンパンの産地として有名です。田舎なので家賃がとっても安く(月3万円弱)、ワインはもちろんシャンパンもタダ同然(多少誇張してますが)毎週末には友人達のキャラバン村(芸人は移動住宅で暮らすのが基本らしい)でパーティーをします。もちろんパワー全開、ノリノリ、踊りまくりで疲れて寝るまで続きます。彼らいわく「疲れきった体に喝を入れる」そうです。もちろん怪我には気をつけていますが、そこは酔っぱらい、生傷が絶えません。

パート2につづく

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