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2009年6月3日22時20分、娘が生まれた。

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その出産を振り返ってみる。 

自分のお腹を痛めたわけではないけど、この出産の準備の為に、オトコとして出産に参加した。 

もともと仕事もフリーだし、その場まかせの人生。しかも自宅で出産することに決めたので、やる事もいろいろある。
フランスから一足先に、日本に戻った奥さんに、出産一ヶ月前から合流。臨月の胎教から参戦。完全協力体制で挑んだ。

自宅出産については、否定的な意見ももらったし、自分たちもいろいろ考えた。
でも、母親から
「子供のころは近くに病院なんてないから、出産はお産婆(おサンバさん)を呼ぶのがあたり前。近所でお産があると、周りの子供達が呼ばれて、みんなでお産を見学したものよ」という話を聞き、「そっかー、それが昔の出産だったんだー!」
と納得…。そういう母親も自宅で生まれている。子供のころから出産の瞬間を何度も見ているらしい。

日々、形を変えていく奥さんのお腹に話し、本を読み聞かせ、耳をそばだて、お腹の子供と公園で毎日散歩する日々を送り、ある水曜日の夜明けのこと。

「うぅ、はじまったかも…」
奥さんが僕を起こし、痛みを訴える…。本格的な陣痛がやってきた…。

僕らが出会った、72歳のおサンバさんは陣痛の時のマッサージを教えてくれたので、それを実践。

陣痛ってずっと続くわけではなくて、痛みの波がやってくるものだというのをこのとき初めて知った。 うちの場合は最初10分間隔からはじまった。

「うおぉー、来た来たー!びっぐうぇんずででぇぃー」とばかりに、奥さんの腰からおシリにかけて陣痛マッサージ。45秒ぐらいの痛みの波が何度も襲う。
さっそくお産婆さんに電話すると「あ、そのぐらいならまだまだ大丈夫。もっと間隔が短くなったらまた電話ちょうだい」と言われる。

次第に10分間隔から時には20分、30分と、間隔が空いていく。
「この人は時間のかかる人ね。陣痛と陣痛の間も喋れなくなるぐらいになったら、また電話して」そう言って診察したお産婆さんは帰っていった。ふーんそういうもんか…。

もしやビッグな波は今日、ウェンズデーじゃなくて、チューズデーにくるのか…。

そしたら、夕方からきたきたきたきた、イタタタタ!
 
ビッグだ…、しかもいままで見たこともない、大きな波が、「10分、8分、5分、3分、2分間隔!!!」伝説の波はやはり水曜日にやってきた!ドドォーン、ザッパーん!
(分からない人は映画ビッグウェンズデーを参照)

いろいろ痛みに耐える為の体勢を試した結果、「あぐら」が彼女の痛みを耐えるベストポーズに。
まるで、明日のジョーのセコンド、丹下談ペイのように、あぐらをかいた奥さんの背後にぴったりくっついて「ジャブだ、フックだ、ジョー!そんなんじゃ蚊も殺せねーぜー!」とマッサージして応戦。

陣痛の時は電気ショックを耐えるかのように、彼女の体に力が入る。そしてそれが遠のいているウチに、力の入った腕、足などをマッサージ。
10時間以上、陣痛を耐えてる奥さんはかなり消耗。陣痛が去っているあいだ、そのままの姿勢で居眠りを始める。その身体を倒れないように支えつつ、固まった筋肉を揉みほぐす。

「ジョー、いい感じだぜ。このまま最終ラウンドまでいったらお前の勝ちだ。KOは考えるな、判定に持ってくんだ…」とぶつぶつ奥さんに囁きながら水を飲ませマッサージ。いつ終わるとも知れない陣痛との戦いに、こちらもヘトヘト。お産婆さんが来ない。どこかでサンバでも踊っているんだろうか。

ほどなくしておサンバ到着。
「お待たせしました。歳でねー、道間違えちゃった」と冷静さを装いつつも、陣痛に苦しむ妊婦の姿を見て焦りが見え隠れする。おサンバは着いたが助手が着かない。どうやら僕がおサンバさんの助手になるのかな…。

奥さんは出産の体勢に入り、お産婆さんは息み方をかんたんに指導して、自分の準備を大慌てでしている。 
僕が、参道出口を押さえて、マッサージもすることに。
「はい、いきんでー、フー、」

奥さんが息を吐くたびに砲弾のようなものが、参道出口の僕の手を押してくる。「え…? これって赤ちゃんの頭…? お、お産婆さん、赤ちゃんの頭が近いですよ!!!」
しかも気づいたら破水をしていた。

凄いパワーだ。頭がぐいぐい押してくる。奥さんと、お腹の赤ちゃんの、出たい!出したい!というエネルギーを感じる。これぞ生命の神秘!

準備の終わったお産婆さんが、僕と交代する。「はいはい、頑張ってね。ふー、ふー」
すると赤ちゃんの頭の先端が見え隠れする! 髪の毛じゃん!!!
「もう少しだよー」

ツルッ、ずるずるースッポン!

あっっという間もなく、頭が半分見えた瞬間、赤ちゃんがツルッと回転しながら出てきたー! 
うぉー、コークスクリューパンチー!!! 

それをすかさず、お産婆さんがハッとキャッチしたら、ほいっと、奥さんの胸に放り投げる。
おぉ、ハットトリック!

つるっつるの玉のような女の子が現れた。父ちゃんなみだチョチョ切れ、奥さんもボロボロ泣いている。

頭が見えてからもっと時間がかかるような事を聞いていたし、初産の大変な話を聞いていたのだけど、驚きの早さ。
2回目の陣痛(10分間隔)がきてから6時間ほどで生まれたのだから、安産といえるだろう。

そしてその日の夜はそのまま、出産をした布団の上で、奥さん、赤ちゃん、僕と、川の字になって寝る。 昨日までは二人だったのに、今日から三人。

その日は赤ちゃんの寝息を聞きながら、心地よい疲労のなかでいつしか眠っていたのであった。


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早く大きくなって、お父さんとデートしておくれ、シルブプレ♡


2009.06.10 Wed l 未分類 l コメント (42) トラックバック (0) l top
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『サーカスに逢いたい』 〜アートになったフランスサーカス〜

著者 田中未知子

出版 現代企画室



この本がやっと出版された。

発行日を見ると2009年4月25日。たったの一ヶ月しか経ってない。湯気が出るほどホッカホカ。

作者の田中未知子さんとフランスサーカスとの出会い、そして本が出版されるまでの過程をなんとなく知っていただけに、手にして読んだ時は熱いものがこみ上げた。
「すっげー!」
「なるほどねー、そういう環境だからいろんなアートが生まれるんだよなー」と実際にフランスで活動しているくせに、うなずきながら読んでしまった。

彼女の人生とサーカスの出会いの物語…。そこを踏まえつつ、しっかりフランスのヌーボーシルクから派生した、いまのサーカスの世界へ連れて行ってくれる。 

優れているのは単にカンパニーやアーティストの話だけでなく、広範囲にフランス、ヨーロッパの文化環境やサーカスの歴史も知る事が出来るところ。ビジュアルも多く、現代サーカスがもつ野生的な魅力を現代サーカスのカメラマン、クリストフの写真が伝えている。

しかも、しっかり現代サーカスを紹介したDVDまで付いている! おまけに僕も少し語っている。

現代サーカスや新しい舞台の潮流に興味がある人には貴重な一冊。約150ページで写真、印刷もキレイで丁寧!

このブログよりも現代サーカスのことがわかる(笑)

おすすめしまっす!

参考:田中未知子さんのブログ http://plaza.rakuten.co.jp/lapiste/



2009.05.25 Mon l 現代サーカスの世界 l コメント (2) トラックバック (0) l top
こないだ、フランスのリルで行われたAIUAIOの写真が見れます。

アクロバット、ダンス、ジャグリングをミックスした65分のコンテンポラリーサーカス


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クリックして下さい↓
コンディションピュブリック、AIUAIO公演


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2009.04.11 Sat l フランス公演 l コメント (9) トラックバック (0) l top

déménagement(デメナジュモン)/引っ越しをする   


10年間住んだ国を離れるわけだから、日本に送る荷物やらで大変だー、と思いきや
実はたいした荷物は無い

帰りの飛行機のトランクに全部収まりそうだ


しばらくヨーロッパに来ることはないだろう…、と思っていたら、9月に自分たちの作品「squelette/ガイコツを3日間プログラムしたい、というメールが届いていた
で、6月もベルリンのカンパニーとの仕事があるかもしれない…

渡航費の交渉がめんどくさそうだ

10年経ったら日本に帰る と決めたわけだから、とにかく日本に帰る


あとのことはそれから考えよう

まずは引っ越し





2009.04.06 Mon l 未分類 l コメント (4) トラックバック (0) l top
今回のフランスでの公演先<コンディションピュブリック>に到着。

La Condition Publique (Roubaix) (ルベ)
http://www.laconditionpublique.com


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じつはここには、EUから招待された日本の文化使節の方々の通訳として、2005年に訪れた事がある。

その時のテーマは、古い建物を再利用し町おこしをするヨーロッパの文化施設…、とかなんとかいって、マルセイユ、パリ、アミアン、リルの新しいタイプの文化施設などを回る旅だった。


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2005年に訪れた時の写真 昔の繊維工場を文化施設にリニューアル。

確かこのころコンディションピュブリックはオープンして間もない頃だったが、今でも立派に運営が続いている。

今回のフェスティバル「LILLE3000 EuropeXXL」でも、リルの文化パワーの衰えを感じないぐらいの充実したプログラム内容。
http://www.lille3000.com/

そして僕らAIUAIO(アイウアイオ)も Focus berlinというベルリン文化にクローズアップした特別プログラムの中に入っている。


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リル、そしてリル周辺の文化施設が会場になっているが、今ここではベルリンの様々なアーティストのエキスポジションや公演が企画されている。


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仕込みの前に、劇場で軽くジャグリング練習をするステファン



<AIUAIO > ダンス-サーカス

日時 2009年 3月28日(土) 20時30分開演
        3月29日(日) 16時開演

場所
La Condition Publique
14 Place Faidherbe, Roubaix


仕込みやいろいろ準備が遅れ、昼飯のタイミングをのがし、結局食事に行ったのが夕方6時。 ピザを注文して出てきたのが7時半過ぎ(一時間半も待たされた!)。

目の前でかなりお年を召した、イタリア人のおじさんが、生地から作ってくれたピザ…(単に仕込みをしていなかっただけかも…)

本場の味! と言いたいところだけど、生地がパンみたいに柔らかくてピザとキッシュのあいのこでした。

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メンバーが「ベルリンでこんなに待たされる事なんてあり得ない…、やっぱりここはフランスだ…」と言っていたけど、フランスでもこんなに待たされる事なんかあり得ない…。

出てきたピザに、さっそくかじりつくミリアンとトビアス。



ビールでピザを流し込みホテルに直帰で、あしたの本番に備える我ら「アイウアイオ」でした。





2009.03.28 Sat l フランス公演 l コメント (0) トラックバック (0) l top